感想

ネタバレ注意

『書物幻戯』
赤城毅作の『書物狩人』シリーズ第四段で初の長編作品。
以前の作品はこちらを見て下さい。


□今回のターゲット
アレクサンドリア書庫にあった『災厄の書』
エジプトナイル川の治水技術とその利用しての人為的水害の起こし方を記した書物。


□感想
今回はクラウンvsル・シャスールの対決話ですね。
いつもは短くまとめられている、ル・シャスールの行動や交渉が見物ですね。
一つの仕事に対して事実の裏を取る作業の大変さとル・シャスールの博識さは、単純な言葉ですが凄いです。
おまけにル・シャスールの交渉術も見所の一つでしょう。
一歩一歩道筋を辿って来るル・シャスールに対して、嘲笑うようなクラウンが憎らしいやら喰えないやら……。
人間味をあまり感じさせないル・シャスールも家族＿＿＿亡き父を慕っていたのが伺えました。
おそらくそこら変の話もこれからの見所ですね。

クラウンが実在していたら本当に悪辣極まりないですよね。
偽装した情報をいかにもな形態で人を騙せるのですから。
そうして、書物に惑う人々をクラウンは嗤うのです。

でも上手い事やり込めたル・シャスール！！
はったりも大事と言う事ですね。
この後のル・シャスールの活躍が楽しみです。



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