・猫主の夢小説だよ！
・名前変換機能なんて無いから、マオ表記だよ！
・猫（？）だからCP無いよ！
・sssだよ！！
・割とキャラ崩壊しているよ！

漆黒の髪に甘い面立ちをした優男がしっとりとした瞳でひたすら見つめている。
そのいつもの有能かつ冷静さは影を潜め、ただただその愛らしい姿にとろけた様な笑みを浮かべている。

「あぁ、良いです……」
《…………》

対する見つめられている人物（？）は酷く嫌そうに眉を寄せた。
何コレ、こわい。
ファントムハイヴ家の有能な執事＿＿＿セバスチャンは手をワキワキと動かしている。
その手つきがエロいと言えばまだ聞こえは良いが、変質者臭い。

「今度こそ撫でさせていただきますっ！！！」
《手ぇワキワキさせながら、近付いてくんじゃねぇぇぇええええええええ！！！》

セバスチャンは強く踏み込み一気に猫＿＿＿マオとの距離を詰める。
マオは悪寒に身を震わせつつ、テレポートを使い、すかさず逃げる逃げる。
かれこれ三十分あまりの時間が費やされていた。

「わぁ〜〜〜、今日も元気に逃げてるなー！！」
「セバスチャンの手が見えないですだよ！」
「あ〜、いい加減諦めりゃあいいのに」
「ホッホッホッ」

そんな一人と一匹の格闘を見守るのはファントムハイヴ家の愉快な使用人たち。
一人、にやりと笑うのは彼らの主人＿＿＿シエルだった。

「マオが来てから休憩がいつもより取れて良い」

日除けの下、優雅にアフタヌーンティーを楽しみにながらそう零した。
珍しく晴れた麗らかな日常を噛み締めた。
本日も平和なり。

終

あとがき
猫主は猫型なのだから一度はやっておきたいネタの一つですよね。
ちなみに猫主が撫でられるのを嫌がるのは、触り方ではなく、セバスが悪魔だからです。
猫主は葬神主の魂の欠片を使って創られていて、肉体も仮初めのもの。
魂が他の生き物よりも晒されていて、魂を食す悪魔に本能的な恐怖を感じているんです。
セバスは魅力的な猫のフォルムにフォーリンラブ（爆笑）。
魂よりもその美しい肢体にメロメロで、一応食べるつもりはありません。
まぁ、猫主もただでは食べられない様に抵抗するでしょうし。
仲良くなれるのは未来永劫無さそうです（笑）。