日々徒然?になる予定
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
・原作未読でうぃきと二次の知識しかないよ!
・相変わらずご都合主義だよ!
・雁おじ大好きだ!!贔屓するよ!!
・夢小説だけど名前変換できないよ!
・葬神主メインだけど藍色主もでばるよ!
・葬神主のデフォ名はフレイ
・藍色主のデフォ名はセツになっているよ!!
・相変わらずご都合主義だよ!
・雁おじ大好きだ!!贔屓するよ!!
・夢小説だけど名前変換できないよ!
・葬神主メインだけど藍色主もでばるよ!
・葬神主のデフォ名はフレイ
・藍色主のデフォ名はセツになっているよ!!
藍色の髪の少年が花盛りの桜並木の下を歩いてた。
柔和な顔立ちの少年は立ち止まり、振り向いた。
後から薄色の髪の少年が駆け寄って来た。
少年は嬉しそうに笑い、それから並んで歩き出した。
どこにでもある、風景。
光が屈折した。
先ほどよりも年を重ねたが面影のある少年達が重苦しい表情で話している。
無音映画の様に唇はいくら動けども音は届かない。
少なからず、日本語らしい動きでないことが解った。
場面が切り替わる。
藍色の青年に、目つきの鋭い青年が共に駆け出す。
両の手に持った凶器が閃き、次々と命を摘み取ってゆく。
やがて屍は炎に呑まれた。
日だまりの中、薄色の髪をした青年が彼に良く似た小さな男のを抱き上げていた。
さらに小さな女の子が青年に抱きつく。
穏やかに笑った女性が少女の後からやって来た。
おそらく、彼らは家族なのだろう。
その光景を窓の二階から藍色の青年が変わらず眺めていた。
揺らぐ。
先ほどみた子供達は十代半ばの様相となり、藍色の青年に抱きついていた。
青年は穏やかな表情で頭をくしゃりと撫でる。
後から子供の父親らしき男が入って来た。
柔らかだが貫禄ある佇まいが酷く印象に残る。
そして陰る。
先ほどの男性がベットに横になっていた。
髪は白く、肌には皺が刻まれ、病なのだろうか。
前に見たときよりも、痩せて見えた。
その周りを囲むように覗き込んでいるのは、彼の家族。
子供達はすっかりと大人になり、伴侶や自身の子供を連れ立っている。
また彼と同年らしき人たちが暗い表情で何やら喋っている。
その光景を一人、藍色の青年は見ていた。
笑っていることが多かった表情は消え失せ、まるで精巧な等身大の人形に見える。
時間に忘れられたような青年と時間の流れに沿って生きる彼ら。
別れは近い。
重厚な棺桶に老齢な男の骸が収められいた。
真っ黒な服に身を包んだ親類縁者たちは白百合を供えていく。
そして男の骸は小高い丘の墓地に収められた。
藍色の青年は無表情のまま、墓石を眺めている。
一人、また一人と参列者は消えていく。
青年は変わらずそこに立っていた。
涙すら流せないまま、時は翔ていく。
一人、また一人と青年は看取っていく。
そして、青年は全てを看取った。
青年の唯一の主君を。
青年の傍らにいた男を。
青年の主君と共に仕えた同僚達を。
青年の唯一の主君の家族を。
青年は何一つ変わることなく。
そして、青年が大切に想ってた人たちがいなくなって、漸く一粒の涙を零した。
___そんな夢を見た。
それは、悲しい記録
雁夜は、ぱちりと眼を開いた。
感情が乱され、涙が頬を伝う。
蟲のせいで濁った瞳も、引きつった左顔をも濡らす。
(こんなになっても涙が、流せるのか)
どこか人ごとのように水滴を吸い込んでいくシーツを見た。
大切な人の傍に居続け、そして見送った話。
薄色の髪をした青年に藍色の髪をした青年。
おいていく男とかわれぬ青年。
ただ、悲しかった。
___置いて逝かれる事に。
ただ、憐れだった。
___泣く事すら出来なかった青年が。
(これは、アイツの記憶なのか?)
自分の記憶にはないそれらは、今雁夜が契約している”彼”の記憶に違いない。
いけ好かない戸籍上の父が、パスが繋がったマスターとサーヴァントにはこんな記憶を辿る様な事があると聞いた。
だから、これも___。
「雁夜?朝ご飯ができましたよ」
「……うん」
「早く来て下さいね?」
聞き慣れた声が扉の向こうから掛けられた。
サーヴァントによって創られた使役___セツが悲しみなど何一つ知らぬ様な長閑な調子で話し掛けてくる。
整理つかない心のまま、ただ返事をした雁夜を残し、足音が遠のく。
ふぅ、と溜め息が唇から零れた。
涙を拭い視線をあげたら、いつの間にかサーヴァントが傍らに立っていた。
「ぬなっ!!い、いるなら声を掛けろよ!!バーサーカー!!!」
「……」
「おい?聞いてんのか?」
狂戦士のクラスで現界したそのサーヴァントはセツとほぼ同じ顔をしている。
違う所を挙げるなら、身に纏う色彩と雰囲気に他ならない。
セツは藍色の髪と瞳を持ち、柔らかな温かい雰囲気を持っている。
対してバーサーカーは金糸の髪に赤と青の瞳と無機質な雰囲気をが酷く人形のように思えてくる。
狂化を附属されていても言語を喋る事ができていないわけではない。
実際、召還時に老害を駆逐した時、はっきりと声を言葉を雁夜は耳にしていた。
しかし、ほぼバーサーカーは口を開く事がほぼない。
いきなりの出現に取り乱したが、無言の相手に、少しばつの悪そうにたじろいだ。
「きにしなくていい……それがあっていまのじぶんになったから」
ぽつりと少ない言葉が紡がれた。
ガラス玉のような瞳は自身の契約者を映す。
「でも……ありがとう」
言いたい事だけ言うと、さっさと空間に溶けた。
霊体化したのだろう。
呆然と見送った背中の方に視線を向けたまま数秒。
雁夜の頬が紅くなる。
(心配、してくれたのかな?)
雁夜はむず痒い感覚を振り払うように立ち上がった。
先ほどまで胸にあったものは、綺麗に溶けた。
もう、大丈夫。
(ひとりじゃないんだね?)
大丈夫なんだよね?とパスに問いかけるも返事はない。
気持ちを切り替えるように、雁夜は頬を軽くたたいた。
セツが呼びに来てから十分程時間が経過した時計の針を見遣って、慌ただしく日常に戻っていった。
あとがき
鯖葬神主ネタ第二弾です。
夢の内容は復活の所で過ごしたダイジェストって言う感じです。
薄色の少年=沢☆綱吉で、藍色の青年=藍色主。
後傍らにいる青年=雲雀さん設定。
葬神主は人外ですので、人間である彼らの最期をずっと見送り続けるんです。
死にたいけど、綱吉との約束で死ねない葬神主の孤独とか悲哀はとても深いものになるでしょう。
悲しいからこそ、泣く事ができないって感じ。
雁夜さんは優しいからそういう葬神主の事情を感じ取って泣いてくれるといいなぁと思います。
時間軸は召還から二三日経っている感じ。
書きたいとこを書いてく感じなんで場面は飛びまくる予定。
次は倉庫のとこが書きたいです。
ではでは
PR
この記事にコメントする