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日々徒然?になる予定
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・超sss
・刀語です
・原作前です
・贈呈いっぱいだよ!
・ヤマもオチも意味も無いです
・猫主なのでCP無しです
・夢だけど変換出来ないよ!
・だから猫主はデフォ名(マオ)だよ!
燃え盛る城は確実なる終わりだった。
天守閣に泰然と座り、飛騨鷹比等はその時を待っていた。
その傍には、マオと男の娘の容赦姫がいた。

《今なら僕の力を使えば逃げ出す事は容易いよ?》
「僕はいい」
《そうじゃあ、約束通りに》
「頼むよ」

猫と男の間に齟齬なく組あがっていく。
さらりとした別れの挨拶だ。
別れの言葉もなければ、惜しむ言葉もない。
ただ一人取り残された容赦姫は下を俯くばかりだ。

「私は………」
「隠れなさい。“彼”が来たよ」

焔のはぜる遠くに悲鳴が溶けた。
声は段々と近づいている。
マオの鼻に鉄錆びの臭いが届いた。
少女と猫は急いで物陰へと入る。

《君はどうしたい?》
「私は………見届けたい!」

息を潜め、薄く開いた障子から、一人と一匹は覗き込んだ。
時をそう置かずに、一人の男が天守閣に現れた。
壮年の男は刀ひとつ持たず、衣に赤い染みをつけていた。
飛騨鷹比等は脇に置いていた刀を手に取り、立ち上がった。
容赦姫に聴かせるためか、はたまた単なる回想か、飛騨鷹比等は“歴史”を語る。
淡々と、粛々と。

「僕は君を愛してるよ」

歴史を相手取り、戦をした男とは思えない、最期の言葉だった。
娘への餞か、或いは呪いか。
容赦姫のこれからを決定つけたモノ。
飛騨鷹比等は後に乱世の英雄として讃えられた鑢六枝に刃を向けた。
交わる事、一閃。
飛騨鷹比等は血を流し、膝を折り、没した。
瞬き一つせず、傍観者達は見つめる。
呆気ない終焉。
容赦姫は憤怒とも、哀惜とも、違う何かに身をたぎらせる。
自らの髪を純白へと変える激情。
マオは散った命をただただ見つめた。
侵入者がこちらへやって来ようとしたのを察して、マオ達は遁走した。







遠くにあの城を焼いている灰色の煙が立ち上っている。
人目のつかぬ街道の外れに、一人と一匹はいた。

《これからどうする》

返答は解っている。

「復讐をする」
《誰に?》
「何年掛かろうと、鑢六枝に!そして家鳴幕府に!!」

幼き復讐者は瞳をギラつかせ、心に決める。

《何を捨てても?》
「あぁ」
《名を捨て、庇護を捨て、自らの身体や心を捨て、当たり前の平凡な幸せを捨てても?》
「そうだ」
《嘘を重ね、策を重ね、血と修羅の道でも?》
「そうだ!」

か弱いだけの少女はどこまでゆくのだろう。
マオには分からないが、好きすればいい。

《餞をあげる》
「………何をだ?」
《そうだな…………君は今日から“とがめ”だ。罪を咎め、断罪をすればいい。その信念のままゆくがいい》

言葉に宿る言霊。
猫は悠然と笑った。
精々逞しくあれと。
珍妙なる化け猫の言霊は大気に溶けた。
斯くして、とがめは誕生した。




貴女を守り
貴女を隠す名


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