日々徒然?になる予定
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・猫主の夢小説だよ!
・名前変換機能なんて無いから、マオ表記だよ!
・猫(?)だからCP無いよ!
・sssだよ!!
・割とキャラ崩壊しているよ!
・そろそろこの前書き無くしてもいい?
・今回は狸と猫だよ!!!
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・猫(?)だからCP無いよ!
・sssだよ!!
・割とキャラ崩壊しているよ!
・そろそろこの前書き無くしてもいい?
・今回は狸と猫だよ!!!
猫と王様と片恋
ただ一時の妃が去ってから、劉輝は王としての職務を果たそうと奮闘していた。
「………秀麗に会いたい」
ふぅ、とまた溜め息を溢した。
恋に迷う者は何処だって変わらないなぁ、とマオは思い悩む劉輝の後ろ姿を見遣る。
王命で召し上げることだって、不可能ではないに、彼女の心をも欲しっているからか……。
愚直と言っても良いその姿勢は嫌いでない。
あの日の薄暗い闇部は奥底に眠り、人懐っこい光の部分が全面に出ている。
劉輝が劉輝としていられるならマオにとって些末のことだ。
「絳攸も楸英もずるいのだ」
今劉輝の側近達は春先に妃と言うか王の渇入れ係だった紅秀麗の所に数日に一度食事に行っているらしい。
劉輝も秀麗に忘れられないように、プレゼント大作戦中だ。
間違った方向に…………。
多量の生卵とか、花を贈るにしても多量かつ彼岸花はないだろう。
劉輝が頑張って秀麗が好きなものや良いなって思ってくれるもの、自分で考えて努力している姿は好ましい。
けして、面白くて傍観している訳ではない。
ないったら、ない。
《手紙ぐらいなら運んであげるよ?》
「本当か!?」
《多量に運ぶのは無理だからね》
後、秀麗は仕事しているんだから、一日一回までだよと、マオは付け足す。
それでも劉輝は嬉しそうに笑った。
みぃ。
秀麗は足下から聞こえた声に視線を下に向けた。
青み掛かった黒い毛並に色違いの眼の猫。
「マオ……?」
「ミャー」
「久しぶりね~マオ!にしても、アンタ下町の方に来て大丈夫なの?」
劉輝の飼い猫なのに、と秀麗が注意するように話し掛けるが解っているのかいないのか解らぬ、ニーとだけ返した。
そっと抱き上げると、久しぶりの毛並を秀麗は堪能した。
ひとしきり撫で回すと、漸く首元にくくり付けられていた手紙に気付いて取ってやる。
礼を言うようにマオが鳴いた後、日向にごろりと横になった。
秀麗は受け取った手紙に視線を落とした。
ぱらりと紙が捲られる音と静寂がしばし満たす。
手紙の返事を書いて、マオに向き直った時、マオが何やら加えてきた。
野花___撫子だろうか。
淡い桃色の花弁は小さく愛らしい。
「あら、くれるの?」
再び秀麗に抱き上げられたマオは口に加えていた花を卓に置く。
それから劉輝の文のように首元にくくりつけた。
「時間があるなら夕飯食べていく?」
「にゃん!」
「マオ、ずいぶんと帰るの遅かったぞ」
《いやー、秀麗に夕飯をお裾分けしてもらったんだ》
美味しかったー、と劉輝の前で宣った。
自爆は故意に踏むものです。
それを聞いた劉輝の肩は振るえる。
「ずるい!ずるいぞー!!」
《にゃはははははは♪》
夜も更けたる後宮でそんな声が響いたとか響いてないとか。
真相は一人の王と猫だけが知っている。
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