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感想

ネタバレ注意

■書物狩人シリーズ
作:赤城毅
世界や国を揺るがしかねない本を集め、売る人たちが裏の世界で真しやかに囁かれている
彼らは書物狩人
その中で腕利きとされているのが銀髪の東洋人であるル・シャスール
依頼人から依頼された書籍を合法非合法を問わずに手に入れる書物狩人の物語

割と読み易くまとめられた作品
それぞれの本が創ったあるいは関わった歴史が現在に様々な影響を与える物語はロマン溢れ心踊る
喰えないル・シャスールのちょっとした意趣返しも割と爽快だ
残念に思うのは自分の読書量の足りなさで、作中の出て来る殆どの作品を読んでいないのが悔やまれる


■登場人物
ル・シャスール
銀髪の三十代ぐらいの中肉中背の東洋人
書物狩人の中でとりわけ腕利き

レディB
ハリウッドスターのような美貌の持ち主
古今東西の書物に関連した知識豊かな女性


■書物狩人
□教科書に準拠して
オズワルドから回収し損ねたジョン・F・ケネディ暗殺の指令書
□神々は争う
イエス・キリスト第五の福音書
□Nの悲喜劇
ナポレオン旧蔵の『カンディード』
□実用的な古書
四庫全書の一、文源閣から流出した漢籍


個人的にオススメ『実用的な書物』
まさにどんでん返し!!って感じでしたね
依頼人の仕掛けがもう、楽しいかったですね
あの後どうなったんだろう、と気になるばかりです



■書物迷宮
□書庫に入りきらぬ本
フェデリコ・ガルシーア・ロルカの幻の詩集『グラナダ悲歌』
□長い長い眠り
南満州鉄道株式会社の時刻表
□愛された娘
家出娘が抱えていた古書
□冷やしすぎた秘密
ナチス・ドイツの細菌戦マニュアル


個人的なオススメは『書庫に入りきらぬ本』
依頼人の心憎い演出が一押しです
喪ってしまっても残るものがあるんだなぁと思います
後、『持って帰っては?』の返答の『私の書物に置くには大き過ぎます』とのル・シャスールの台詞も好きです



■書物法廷
□クイナのいない浜辺
自費出版の画集『太平洋の恩寵』
□銀の川(ラ・プラタ)の蜃気楼
「ブエノス・アイレスの帝王」と呼ばれたギャング首領の日記
□奥津城に眠れ
自費出版されたエドガー・アラン・ポオの伝記『ポオの航跡を追って』
□笑うチャーチル
ウィンストン・チャーチルの蔵書だった『ローマの劫掠』


個人的なおすすめは『クイナのいない浜辺』です
ル・シャスールの心憎い演出に受取人の涙を流す場面が酷く印象的でした
受取人の潔さも、在りし日の温かな風景も心打つものがあります



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